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【月刊総務オンライン連載】組織風土改革 「第10回 御社はまだ従来型意思決定ですか?」 本日公開

 

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コラム

 

総務 / 組織・風土醸成 / 組織・風土醸成

 

業績に効果が出る新しい組織風土改革の進め方
第10回 御社はまだ従来型意思決定ですか?

 

今回はソフト改革に欠かせないコミュニケーションの3回目になります。「対話」について考えてみましょう。聞き合うことをせずに、言い合う主義主張の応戦になっていませんか?

 

■聞いているようで聞いていない!?
皆さんは通常はどのような会話をしていますか? 同僚と話すとき、友達と話すとき、家族と話すときなど、様々な場面がありますが、ここでは会社の中という ことにしましょう。それも、話しやすい相手ではなく、少し苦手な相手やあまり仲の良くない部門の人などを思い描いてください。
気持ちの上では、なんか嫌だなと思いながらも、「大人の付き合い」と割り切り、一生懸命、相手の言うことに耳を傾けようとしても、先入観が邪魔をして、相手の話すことを聞いているようで聞いていないということはありませんか?

 

■言い合う「会話」から聞き合う「対話」へ
図1をご覧ください。「会話」と「対話」を模式的に示したものです。

 

図1:会話と対話.jpg

 

一般に、会話や議論は、話し手の言葉を、「推測」や「先入観」で捉えたり、聞いているうちに何か別の言いたいことが頭に浮かんで、それを主張したり することで、話が拡散するものです。日常のほとんどは、このような会話で何ら問題はなく楽しい時間を過ごしたり、すっきりした気がした気がします。
しかし、大事な問題、意思決定、悩みなど、一人ではとても抱えることができない相談が必要といった場面では、たとえ「言いたいことを言い合えていても、聞き合っていない」ので、話が深まることはありません。また、話し手も、「理解してくれたような気がしない」「なんか、すっきりしない」というようなことになりがちです。ほとんどは"主義主張"の連続で終わることでしょう。

 


一方、対話とは、話し手の「主張」(伝えたいこと、自分の考え、仮説など)に対し、聞き手が「主張」で返すのではなく「探求」(聴く、質問する、どう理解したかを伝える、など)し合う相互の行為のことをいいます。対 話が必要な場面では、話し手の話は整理されていないことが普通です。この話し手が真に伝えたいことを「真ん中に置いて」みんなで考え、整理することで、よ り深く理解することができます。その結果、いい知恵が生まれ、言葉の投げかけから内省が起こり、気づきを得るという変化が起こりやすくなります。このと き、場をコントロールする立場の人は、「主張と探求のバランス」を取りながらファシリテートすることが求められます。