【IT Media EE Times Japan】いまどきエンジニアの育て方(第12回)公開
いまどきエンジニアの育て方(12)
コンセプトメイキングを若手育成の場に、“魂が宿るモノづくり”を目指す
[世古雅人,カレンコンサルティング]
今回は、設計開発だけを行うことがエンジニアの成長のためになるのかという観点から、若手エンジニアを、開発プロジェクトのどのタイミングから関与させていくかについて考えてみましょう。
製品の全体像が見えているか?
これまでに何度か製品の複雑化/高機能化の話をしてきました(第4回、第7回)。また、製品の複雑化などに伴い、開発部門のエンジニア一人ひとりの役割分担が細分化されていることにも触れました(図1)。
ハードウェアの部分に着目してみてみましょう。細分化の単位は、ボード単位、アナログ/デジタルなどさまざまです。デジタルにおいては、CPUや 周辺回路の設計と、ASICの設計を別のエンジニアが担当する場合もあります。アナログにおいても、アンプ系の設計と電源の設計とでは、要求される知識や 経験が異なります。また、最近の電源はデジタル化も進んでいます。同一ボードの中でも、アナログ部分とデジタル部分で担当者が分かれる場合すらあります。